同じ阿呆なら泥と炎のニシノ説

軽挙妄動のワタシが世の中の出来事や身の回りの出来事に対する喜怒哀楽異論反論正論暴論をぐだぐだ語り続けて5000回超

瀬戸内寂聴さん『死せる湖』


 同じ主題をさまざまな角度から書き続け、自分に劫罰を与えてきた瀬戸内寂聴さんである。本書は『花芯』や『夏の終り』とは別の角度から主題に迫った。場面設定の違いの1つとして私が注目したのは、主人公の「夫」に睡眠薬自殺未遂をさせたところである。

 その理由が最初はよく分からなかったが、あるとき「ああ、そういうことか」と気づいた。私の頭の中に転がっているものと重なったので目の覚める思いがした。「夫」の自殺未遂は主人公にとって劫罰であり、つまり瀬戸内寂聴さんは主人公を責め立てたのである。

 にこにこ顔をしている印象の寂聴さんだが、人は見た目では分からない。


 

 

白山グリーンハイツって

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 東京・白山をふらふらと歩き、東洋大を通ってまた表通りに出る手前で見つけたこの看板に「えっ!」と声が出た。白山グリーンハイツ?! 見覚えのある名前だ。車谷長吉さんが暮らしていた建物ではないか?

 帰宅して著書をひっくり返すと、1983(昭和58)年8月4日、38歳のときに再び東京に出てきて1DKの部屋を借りたのが白山グリーンハイツと記している。やっぱり。

 1983年といえば私は20歳。杉並区で暮らしていたころだ。いや、私の1983年はどうでもいい。車谷さんが住んでいたハイツ(といってもけっこう大きかった)がまだあったとは。

 もう一度見に行こうっと。住みたいけれど耐震性が気になるなぁ。


 

夜間ならドローンで効率的に攻撃できるとよく分かった夜

 2日20時半ごろ警視庁の前から皇居の周遊道路に入ったら、お巡りさんらが4人いた。珍しい。時計回りに歩いていると、パトカーがサイレンを鳴らして右に左に。かと思ったら3台くらい停まっていたり。お巡りさんが多いような気がする。

 帰宅してドローンのような物体が飛行していたとテレビニュースで知った。道理で。

「はっ」と気づいた人たちがいるだろう。夜間ならドローンで攻撃できると。警察は後手に回ると。

 ドローンに爆弾や硫酸などを積んで、無差別なら大都会の人混みに、目標があるならそこに、落とせばいいだけだ。旅客機をジャックしなくてもドローンで十分だ。テロ実行犯は闇夜に乗じてドローンを操ればいいのだから、死なずに済む。

 もちろん警察も気づいた。夜間はどうにもこうにも防ぐことができないと。皇居や霞が関を狙われたらたまらんなと。警視総監の首がいくつあっても足らんぞと。

 高齢者の車の運転も怖いが、これからは時々空を見上げたり蜂の羽音に敏感になるクセをつけるとするか。


 

男性バスガイドが40年前にいたのに

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 東京の観光地を回るはとバス70年の歴史で初めての男性バスガイドが誕生したとテレビで言っていた。

 ほんまに?

 私が15歳か16歳のころだから40年ほど前に遡る。英語ペラペラのおばに連れられて外国人の集団を運ぶはとバスに乗った。

 ガイドは男性だった。男性は佐藤と自己紹介して、“英語で言えばシュガーだ”と英語で説明していた。「佐藤」が「シュガー」かどうかはさておき、あの佐藤さんは男性バスガイドではなかったのか(だったら何者?)、はとバスの記録が杜撰なのか。

 私の隣の席の女性が確かイランかイラクの人でスラリとした美人だった。宿泊している京王プラザホテルでパーティーがあると言っていたことしか聞き取れなかった。コーガンの美少年だった私は女性を口説くなど思いもよらず、ただただ聞くだけだった。今ならなぁ。

 話を戻す。佐藤さんが確かにいたことをどう説明するのだろう。

楽天市場詐欺電話

 以下の話をおすそ分け。

・・・・・・・・・・

 楽天市場を名乗る男から非通知で電話が来た。購入情報(日付、商品、金額、そして電話番号も)を知っていて、「間違って定期購入になってしまった」「取り消したいが、未来の請求まで取り消そうとするとお客様の信用情報に傷を付けることになる」「JICCから電話がいくから対応してほしい」と言う。

・非通知着信。これは大企業の対応ではない

・通話の品質は楽天のような大企業っぽくない。荒っぽい感じ。違和感がある

・情報が漏れていて相手がよく把握している。このため信用させられやすい

・JICCに電話を掛けてくださいならまだ騙せたかもしれないが、JICCはGW中の対応をしていない


・推測だが、この後は「支払いが完了していない」や「返金するために一旦入金してもらわなくてはならない」などと言って金を取りにくる


・特定の注文情報だけが漏れたのか楽天のアカウントごと漏れたか不明なので、アカウントとパスワードは即変更。また同じIDやパスワードを使っているサービスも主要なものは順次変更する

令和

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 朝から令和令和と空騒ぎ。マスコミがはしゃぐから、「はしゃがんといかんのかいな」と勘違いする人を増やす。

 NHKが朝から阿呆なことを言っていた。どこかの豆腐屋を「令和になっても豆腐を作り続けます」。当たり前やんけ。

 NHKがこうだから、テレビ局のマイクを突きつけられると私たちだって“正解”を言わなければならないと勘違いするもので、「穏やかな時代でありますように」や「私たちが引っ張っていきます」、「新天皇のお言葉はありがたい」などなど全く本気で思っていない意見をひねり出してしまう。

 私なら何と言うだろう。「災害で苦しむ時代になりますよ、ひっひっひ」か「浩宮が雅子ちゃんを全力でお守りできんかったから適応障害起こしたんちゃいまっか。雅子ちゃんは旦那を見限ったと思いまっせ。夫婦生活もうないでしょな」か。

 令和を待ちかねて婚姻届を出したカップルの話はもう飽き飽きだ。赤ちゃんの話もいらん。建て前ほど臭く浅く疑わしいものはない。

 私が知りたいのは、令和を待ちかねて離婚届を出した人、令和初の交通事故死、令和初の火事での焼死、令和初の殺人事件、令和初の傷害事件、令和初の詐欺事件などである。

 腹をくくったのだろう、令和初日にNHKで本音の顔をさらすベッキーを応援したい。


 
 

糖質殺人計画

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 東京を中心に地下鉄24時間乗り放題券は使い勝手がいい。私はこの券を使って端っこから1駅ずつ乗り降りしてきた。知らない駅の周辺を見て歩くと脳が踊りだす。

 最近の帝都高速度交通営団の地下鉄などでよく見かけるのがこれ。24時間券を使ってスイーツを食べて回るという提案である。

 マジかよ。こんなに短時間にスイーツを詰めこんでいいのか。体重増えるぞ。低糖質の時代にどういう神経でこんなのを作ったのか。店の選び方も分からないし。

 私は甘いものが大好きだが、1つ断言しておくと、いくら甘いもの大好きでもこんな無茶な食べ方はしない。

 

大石芳野写真展「戦禍の記憶」

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 ベトナム、ラオス、カンボジア、アフガニスタン、コソボ、スーダン。その後落ち着いて歴史のひとこまに収まった国もあれば、今も混乱が続く国もある。しかし、それが50年ほど前の歴史であっても「あー」とため息が漏れるのは、人間の苦しみに対する共感の普遍性なのかもしれない。ってカタいな。

 写真の核心は何を撮るかだとあらためて思う。

 写真展に行くたびに直面するのが、写真だけでは状況が分からんという事態である。写真を見る前に説明文を読んで「ほー」と思ってから写真を見ることがあり、「写真展」なのに説明が不可欠であることに写真の限界を感じる。写真家はその辺どう思うのだろう。

 東京都写真美術館で5月12日まで開催中。


 

健気な樹

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 マンションの周辺に花や樹を植えてもらった。樹は常緑樹である。ところが葉が落ちる。うるさ方に「何で落ちるのよー!」と叱られた私は造園会社に聞いて「ほー」と声が出た。

「環境が変わった樹が生きるために不要な葉を落とすんです」

 新天地に運ばれ、そこに合うよう根を切られ、新しい土をかけられた樹は環境に適応しようと必死なのである。無駄な葉を自ら落とし、省エネモードに入るのである。適応することに全力を尽くすのである。

 何と健気な。愛おしさがわいてきた。

 思うに、人間も似たようなことをしているではないか。進級や進学、転校、就職、転職、引っ越しなど環境が変わる回数は多い。そのたびに見えない葉を落としているのである。

 春。落とした葉の効果がどちらさまにも出ますように。

「地域の電波の工事が完了しましたので」

 携帯が鳴る。080で始まる電話番号だ。誰だろう。

「はい、ニシノです」

 受話器を通して、その周辺にいるらしい何人もの声が聞こえる。一部業務停止命令を受けたアクビ電力もこんな感じの声が聞こえる営業電話だった。

「お客様の地域の電波の工事が完了しましたので」

 ちょうど私は原稿に向かっていたので少々殺気だっていた。

「録音するぞ」

「どうぞ」

「お客様の地域の電波の工事が完了しましたので」

「どこの地域や? 言うてみい!」

「地域……」

「このッ、どあほっ!」

「失礼します。がちゃ」

 おかげでストレス発散できた。


免許証を持ってランニング

 何か胸に微妙な差し込みがあるので悔しくなって10キロ走った。念のために免許証を持って。

 今までは身元を示すものを何も持たずにランニングしてきた。一人暮らしの私がランニング中に死んで帰宅しなくても、気づく人がいない(笑い)。

 死んだ私を前に警察官が腕組みしてつぶやく。

「こいつ誰やねん」(なぜか大阪弁)

「生ゴミの日にこっそり出しとくか」

 そうしてもらえると本望なのだが、現実はそうはいかない。というわけで免許証をポケットに入れることにしたのである。


 

 

東京湾岸に住まないほうがいい

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 大地震が来ることを忘れているのか忘れたふりをしているのか、いずれにしても共犯である。東京オリンピックの選手村に使われるマンションが安く売られるとかでテレビがはしゃいでいる。恐ろしいなぁ。無責任やなぁ。

 湾岸は大震災の被害を受ける可能性が高い。ほんの少しでも傾いたら普通は平衡感覚を刺激されて気分が悪くなって住むのは難しい。

 海の近くの住宅を見るたびに「何で引っ越さないのか」と不思議に思う。津波や川の氾濫でぜーんぶ持って行かれると想像したことがないのか、「まだ大丈夫」と根拠のない自信を持っているのか、どっちでもいいけれど、大地震が来てからでは遅い。

 住んでいる人はそれこそ自己責任だが、海沿いの不動産を売っている業者は犯罪者でしかない。刑法に定めておくべきだろう。地震で被害が想定される地域に2019年5月1日以降に新たに不動産を建築して譲渡した業者は、譲受人が危険性を知っていても知らなくても、地震による津波などで死んでしまった場合無期か死刑と。

谷崎潤一郎のモデル死去

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 谷崎潤一郎の『瘋癲老人日記』のモデルだった渡辺千萬子さんが89歳で亡くなった。という事実より、訃報記事を見て「生きとったんか」と驚いた。

 谷崎から見て義妹の息子の配偶者が千萬子さんである。

 谷崎76歳のころ千萬子さんに書き送った手紙が残っていて、創作力があるのはあなたのおかげと絶賛している。ミューズというところだろう。

 生きる意欲や仕事に向かう熱は何から生まれるのか、谷崎が分かりやすく見せてくれた。枯れてはいけないという示唆である。と我田引水。

 千萬子さんとの出会いのおかげで私たちは『瘋癲老人日記』を読むことができる。ミューズ千萬子さんの死去を悼む。

どうしようもないコラム2つ

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 下手くそ以前のコラムを定期購読紙『毎日新聞』で立て続けに2つ読まされたので記念に記録しておく。

 1つは4月18日付朝刊(東京本社版)の「経済観測」。ここは経済面で「経済観測」という通しタイトルがついているのに、米国の前副大統領のセクハラについて書いた。既報の寄せ集めで目新しさも独自の切り口も皆無という珍しい原稿だった。

 本来担当者かデスクが書き直しをお願いすべきだし、経済原稿を書けないなら筆者(東洋大学の横江先生)はこれ以上恥をさらさないためにも降りるほうがいい。揃いも揃ってどうなっているんだろう。

 もう1つは20日付朝刊(東京本社版)オピニオン面の「窓をあけて」。時々テレビに出ている編集委員の元村さんの連載だ。毎日書くのならネタ切れのときもあるだろう。しかしこの欄は週に1回か月に数回のはずで、だとしたら「われながらよく書けたかも」と思える原稿を出すのが基本なのだが、自分の30年前の経験と上野千鶴子先生の祝辞を合わせて性差別を書いたお手軽原稿だった。どうしようもないな。

 私がかつて仕えた福島支局長の園木さんの爪の垢でも煎じて飲ませたい。園木さんは福島版のコラムを隔週で書いていたが、必ず取材していた。「西野君ね、僕らが取材しなくなったらおしまいだよ」と。「取材するのが僕らの強みなんだよ」と。県警本部長に「毎日の記者は来てますか」と“取材”するんだから私たちはたまったものではなかったが、原稿を書く前の手間暇を惜しまなかった。

 で、元村原稿である。新鮮な切り口も独自の目線もない平凡極まる原稿を載せて恥ずかしくないとしたら記者としてもう終わっている。元村さんは私と同じ1989年の同期入社で、私はとっくの昔に新聞記者を辞めて、その後ずーっと金を払って『毎日』を購読している。単なる読者の私の方がまだ面白いものを書けるなと自信を持たせてくれてありがとう(笑い)。

 というか、誰か彼女に注意してやれよ。お前は何様だと。金払って読んでる読者を舐めんなよと。

色が変

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 血管だから赤色にしたのだろう。しかし高校時代に生物を少し学んだ人間なら赤色に違和を感じるはず。

 静脈なんだから青色でしょ。

 ふらふら歩いていた都内の別の場所には同じ「静脈瘤クリニック」があって、そこは青色にしていた。正解。


 

英語力は

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 小学生から英語をさせても英語力が全体に向上するとは到底思えない。ペーパーテストでの英語力の話を前提とするが、中学時代の英語が完璧でないと高校英語を積み上げるのは難しい。土台がしっかいりしていなければその上に建物を建てても不安定になる理屈と同じだ。

 まぁしかし、英語が必要な人だけ勉強すればいいのである。英語ができると視野や仕事、人間関係、情報などいろいろなものが広がるのは確かだが、徹底的に内向きであってもいいのである。

 何でもできないよりはできるほうがいい。しかし敢えて言う。英語ができないからといって人生がおしまいになるわけではない。政府目標を押しつけられても「この阿呆め」と無視していい。

 とはいえ、塾や予備校で中学生や高校生、浪人生に英語を教えていたころはそう言えなかった。言ってあげれば彼らは気持ちがずいぶん楽になっただろうけれど。


 

『天人 深代惇郎と新聞の時代』から2冊の『天声人語』

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 後藤正治さんの『天人 深代惇郎と新聞の時代』(講談社文庫)は深代惇郎さんの人となりを追いかけた労作だ。そもそも深代さんと机を並べた人が鬼籍に入っていく状況である。取材は難航し、まとめるのも苦労した様子が窺える。副題にあるように、深代時代の朝日新聞社の空気を伝えた本でもある。

 本田靖春、森恭三、酒井寛、疋田桂一郎、三浦甲子二、富森叡児、松山幸雄、轡田隆史、辰濃和男、田代喜久雄、柴田俊治、石井英夫、柴田鉄治、扇谷正造、斎藤信也、本多勝一、小林一喜、富岡隆夫、浅井泰範、門田勲……。こういう懐かしい名前が次々に出てくる。大学時代を中心に『朝日新聞』や朝日文庫などでこうした記者の記事や本をたくさん読んでいた私は「おおー」と感嘆するわけだ(簡単な男であるな)。

 本書は深代さんの私生活を垣間見せたことで絶賛伝記になるのを避けた。配偶者と長年別居していたことや再婚相手が18歳年下だったこと、その再婚生活が深代さんの死去で1年で終わったことを知り、深代さんが抱えた昏さが何となく想像できるのは私も婚姻を破綻させた経験者だからかもしれない。

 急性骨髄性白血病で早逝することがなければ深代さんの天声人語は10年20年と続いたのではないか。本書を読んでいるうちに、深代さんの天声人語を無性に読みたくなった。飢餓状態がずーーーっと続いているせいだろう、良質の思考を味わいたい干からびた脳みそに栄養を吸収したい脳にへばりつく糞どもをもうこれ以上見たくないという欲望がむらむらとわいてきた。ところがだ。朝日文庫で一連の深代本は全て買って読んだけれど、手元に1冊も残っていない。

 アマゾンで調べたところ、2015年に復刊している。というわけで、疋田さんのやつと合わせて『天声人語』を買った。

 深代惇郎の名前が分かる人と話をしたい。

「福島事故」という表現は極めて不快

 NHKのニュースを見ていたら、世耕経済産業大臣が「福島事故」と言っていた。福島事故?

 福島県にある原子力発電所がメルトダウンという恐ろしい大事故を起こしたのだから「福島原発事故」だろう。よりによって経済産業大臣が「原発」を省略してはいかんだろ。

 福島が事故を起こしたかのような「福島事故」の表現はあり得ない。桜田さんの失言とは比べられない悪質さを私は感じる。

 私が知らないだけで以前から「福島事故」と言ってきたのだろうか。その場で記者は誰も咎めなかったのだろうか。福島は「福島事故」と言われることを認めているのだろうか。

 なぜ問題にならないのか。不思議である。
 

ATOK連動の『広辞苑』は便利!

 イイタイコトは題名で書いた。以上ッ。

 というのも芸がないので、少々書いておく。正直な話こんなに便利だとは思っていなかった。こんなことならもっと昔から導入しておくべきだった。

『広辞苑』や『新明解』などの辞書を普段積み上げてある。原稿を書くときや見直すときなどに辞書を引く。

 ペラペラと引くのがいいのである。というのは強がりだった。文字を打ってファンクションキーとエンドキーを押したら即座に『広辞苑』の該当箇所がパソコン画面に出てくる。時間の節約になるだけではない。参照する機会がかなり増えた。

 ATOKと連動するほかの辞書も入れようかな。


 

オシャレを説くなら

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 パーソナルデザインスタジオとかいうものを見つけた。東京・赤坂である。

 何をするのか私は全く知らないのだが、パーソナルデザインということは個人個人に合う衣服や色などを教えてくれるのではないか。

 私は車谷長吉さん派なので、だからといってチャックを開けっぱなしにする荒技を真似する覚悟はないのだが、もともと田舎の人間だし、下から見るとおしゃれにうつつを抜かす無残さと阿呆らしさがよーく見えたので、完全に興味を失った。

 それでも着こなしの基本は知っている。その目で見て「ここは大丈夫か」と心配してしまった。上着の袖丈が長過ぎる。かっこつけたおっさんの写真なのだが、全ッ然おしゃれではない。ここにパーソナルデザインを相談しないなぁ私なら。

上野千鶴子先生の東大入学式祝辞がなぜ

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 東京大の入学式で語った上野千鶴子名誉教授の祝辞が“話題”になっている。珍しい現象が起きているのは、東大名誉教授が東大入学式で新東大生に語った内容がインターネットなどを通じて無関係な人まで知ることになったせいだろう。

『毎日新聞』は報じず『朝日新聞』は報じた。『毎日』が単に上野祝辞を知らなかっただけならガックリだが(笑い)、知っていて報じなかったとしたら庶民の集まりである『毎日』らしい判断だと言える。一方で東大や高学歴が昔から大好きな『朝日』が報じたのは当然で、やっぱりね。

 さて。

 初めて読んだとき私は上野先生の祝辞をどちらの立場で受け止めるかなと考えた。受け止める立場が変わると感想が変わるのである。

<あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください>を「上から目線だ」とか「手を差し伸べられたくない」とか言っている痛い人がいるけれど、上野先生はそういう人を想定していない。悲鳴さえ上げることができない人たちがいることを念頭に置いている。

 何かに恵まれた人が率先して手を差し伸べる社会は健全ではないか。それは学歴でも職業でも収入でも健康でも時間でも体力でも知識でも何でもいい。自分のことしか考えない風潮に棹さすのが上野先生の狙いの1つだと私は読んだ。

 一方で、まぁ、これは入学式での“ご祝儀”だから目くじらを立てることではないのかもしれないが、違和感がないわけではない。車谷長吉さん風に言えば「インテリの猥談」なのである。社会の8〜9割は上野祝辞を知らないか知ったとしてもどうでもいいと思っている。

 違和感は祝辞の冒頭にあった。<激烈な競争を勝ち抜いて>である。私は東大ではないが、世間的にはその一人だったから自分を棚上げせずに言うのだが、単にペーパーテストができただけなのである。<激烈な競争を勝ち抜いて>難関と言われる大学に入っても、農作できんわマグロ釣りもできんわ戦闘機操縦もできんわ糞尿回収作業もできんわ下水道管理もできんわ大型トラックやバスの運転もできんわ家建てることもできんわ洋服作れんわ介護やったことないわ林業できんわ……。

 自分のできないことが多すぎてトホホと途方に暮れるしかないのである。世の中の皆さんにご迷惑をかけながら、お世話になって生きているのである。

 この視点が上野祝辞にはない。泥の中で死にかけた経験がなければ気づかないのかもしれないが、ひとこと「勘違いするなよ」と注意を促しておけばもっとよかった。

エレベーターの中で死ぬ

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 大地震が起きるとエレベーターが止まる。缶詰。助けは来ない。

 大地震が起きたらおびただしい数のエレベーターが止まる。エレベーター会社の人も被災者である。そのうえ道路寸断に鉄道麻痺。

 エレベーターの中で死んでゆく。飢えに苦しみながら。満員だったらさらに悲惨だ。座ることさえできない。誰か死んでも外に出すことができない。死体から糞尿が垂れ、死臭が充満する。先に死ぬほうが楽である。

 名古屋大教授の福和伸夫さんが最大限エレベーターに乗らないのはそういうわけである。私も真似をしている。できるだけ階段を使う。足腰の鍛錬になるのでちょうどいい。

 ところが、非常階段を使えないようにしている糞ビルがあり、そこで私は毎月何百回とエレベーターに乗らなければならない。危ないと分かっていて乗らざるを得ない。

 糞ビル所有者は「嫌なら出ていけ」。場所がいいのでテナントはいくらでもいると抜かす。こういう所有者こそそのときはエレベーターに閉じ込められて死ねばいいと私は毎日強く祈っているのだが、世の常としてそういう糞野郎が生き残る。

 どうせなら国仲涼子ちゃんか川口春奈ちゃんと二人きりで閉じ込められて死にたいものだ。それなら楽しいようなヨカンがするのはなぜだろう。

1面トップはブラックホールでしょう普通

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 文系馬鹿の私でさえ「ブラックホールを初めて撮影した」というニュースに驚き、興味を持った。撮影したということは本当にあることを証明したと言っていいわけで、人類と科学の快挙である。

 11日付『毎日新聞』朝刊(東京本社版)1面を見て「あーあ」と思ったのは私だけではないだろう。桜田さんの辞任をトップに持ってきた見識(?)を疑う。桜田さんのリップサービスが過ぎてひっくり返ったに過ぎない辞任のほうがブラックホールの撮影成功よりニュース価値が上なのか? 『日本経済新聞』のほうが真っ当な判断をしている。写真は『日経』より大きかったとはいえ。

『毎日』はブラックホールに吸い込まれてよし。

まだらボケが始まったかレッツノート

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 最近パソコンの調子が悪く、立ち上がるまでに7時間かかったりする。イライラして画面を指で突いてやったことしばしば。壁に投げつけて息の根とめたろかと殺意を抱くこと数えきれず。しかし殺して泣くのはワタシなので、じっと耐える。

 キーを1つ打っただけで円盤マークがくるくる。このやろー。気が狂いそうになる。

 レッツノートは平均して6年使われる。ワタシは7年目に入った。ヨドバシカメラのNECパソコンコーナーにいた人が「レッツノートは高いけど、素材もつくりも違います」と褒めていた。えっへん。

 そのレッツノートに「正規品ではありません」と言いがかりをつけられた。まだらボケが始まったか。



 

普天間基地撤去の方法

 
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 衆院沖縄3区補欠選挙で争う屋良朝博さんと島尻安伊子さん。屋良朝苗の血を引く屋良さんが勝つのは間違いない(島尻さんは沖縄の名字だが本土出身のいわゆるウチナー嫁)。私は屋良さん支持である。

 その上での話だが、争点になっている普天間基地の撤去については島尻さんの方に分がある。沖縄島のど真ん中の住宅密集地にある普天間基地を、大きな事故が起きる前に移転させるのが政治としては正しい。

 普天間いらん辺野古いらんと言い続ける限り、普天間は動かない。動かないということは大きな事故が起きたら住民が巻き込まれる危険性がさらに続く。沖縄国際大に普天間基地のヘリコプターが墜ちてけが人がいなかったのは奇跡であり、奇跡は何度も起きない。

 そもそも「最低でも県外移設」などと口走ってしまった宇宙人鳩山由紀夫が混乱の発端なのだが、総理大臣を降りたので空手形だけが残った。

 もちろん新基地辺野古にも私は反対だが仕方ない。辺野古に移しながら、県外の移設先を探すという手順が政治的に妥当である。

 仕方ないという言葉を使いたくないのだが、この状況を見る限り仕方ない。でも、私は屋良さんを支持する。

高橋源一郎『間違いだらけの文章教室』(朝日文庫)


「こんなの書けない!」という章で高橋源一郎さんが紹介したのは、子供と餓死した母親が書き残した文章だ。

 追い詰められてゆく様子を誰に伝えるでもなく綴られた文章を高橋さんはこう解説した。<追い詰められ、気が狂いそうになって、正気でいつづけるために、ノートを、文字で埋めていただけなのかもしれない。その苦しみは、文章に書いて存在させなければ、自分を喰い殺してしまう、と母親は思ったのかもしれない。あまりの苦しみに、意識を失いそうになりながら、母親は、文字通り、一字ずつ、紙の上に刻んでいった>

 書くという行為はそもそもこういうものだったのではないか。今やフェイスブックやブログなどで駄文が巻き散らかされているので文章を書く意味や行為の根っこにある精神が見えにくくなっているけれど。

 もう1つ読み応えのある章がある。子供から「おとうさん、自殺をしてもいいの?」と聞かれたときの鶴見俊輔さんの対応についての解説だ。<人が「深淵」の前に立たざるをえない瞬間には、自分もまた、「深淵」の前に立つしか答えを見つけることができない>に私が「おおお」と叫びそうになったのは、元舞台俳優とのメールのやり取りで同じ「深淵」をのぞき込んでいたからだろう。

 いや、いい本に出会った。



 

父親は娘とセックスしてはいけません

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 実の娘とセックスする父親は畜生以下である。それを名古屋地裁岡崎支部の鵜飼裁判長は無罪を言い渡した。畜生にも劣る判決であると言わざるを得ないが、罪刑法定主義に鑑みるとそういう判決になってしまう刑法の陥穽があるわけだ。。

 父親が娘とセックスしてはいけないと刑法が定めていないのは、人間の良識を期待したからだろう。ふつうの人なら顔をしかめる獣の行為である。

 最近のテレビはいちいち「特別の許可を得て入場しています」とか「特別の許可を得て撮影しています」とか「当事者の了承を得て撮影しています」とかテロップでお断りを出す。そこまでしないと理非曲直が分からない阿呆が増えているのである。と書く私は信号が赤でも車が全く来なければ渡るが。

 父親が娘とセックスしたら懲役50年と阿呆でも分かるように刑法に定めるしかない。

Shurikenが動かず……

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 メールソフトShurikenを朝の7時に立ち上げたのに、受信メールが空白。パソコンを再起動しても同じ。繰り返し繰り返し11時までやってようやく立ち上がったものの、受信メールが1000ほど。もっともっとあったはずなのに消えている。

 これがきっかけで昼間の仕事でミスを連発。ああ忌々しい。悪夢の1日である。

 消えたメールの中には非常に大事なものが何通もあり、夜帰宅して復旧作業をしたら今度は16万4000通以上が蘇った。しかも全部未読状態で。

 どゆこと? わしにどうせよと?

 メールソフトはどれもこんなものなのか? 

 

日本橋ふくしま館で福島の物を買う

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 2011年以降、年に1回くらいは福島に行ったけれど、年に1回ではなぁと思っていたとき通りかかったのが東京・日本橋にある福島のアンテナショップである。

 以前東京駅前にあった店が移ったのだ。広くなったような。

 物色して3点買った。でもって次回買う物を見つけた。福島の玄米である。ふだん近くのスーパーで買っているのだが、残念ながら福島の米ではない。福島の米を食べたいなぁ玄米を食べたいなぁと思っていた私にはビンゴなのである。

 いま自宅の冷蔵庫に置いてある玄米を食べ尽くしたら、福島の玄米を買おうっと。私にできる福島の応援はこの程度なのだ。

「D」を「デー」と言うて何が悪い

私「デーマガジン読んだ?」

若い女「デーマガジン? あ、もしかしてディーマガジンのこと?」

私「そや、デーマガジンや」

若い女「西野さん何でDをデーって言うの? デズニーランドとかデーブイデーとか言うの?」

私「ディーという音は日本語にないけん聞き取りにくいだろ。ほなけんデー言うとんじゃ。ドイツ語はDをデーと発音するしな」

若い女「Dをドイツ語読みするなら全部ドイツ語にしないと。DVDはデービーデーでしょ」

私「デービーデーでは何のことか分からんがな」

若い女「初老の男性が得意げにDをデーと言うけど、西野さんもとうとうそうなったか」

私「あっかんデー!」

若い女「あっかんべーでしょ。言うにこと欠いて。ああしょうもな」
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