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 『週刊金曜日』時代に同僚だった山中登志子さんがTBSの「NEWS23」に出た。彼女は、200万部も売れた『買ってはいけない』という駄本を企画、手がけた編集者として知られる。

 私は『買ってはいけない』を思い出すたびに、同じ編集部にいながら原稿の質の低さを全く見抜けなかった節穴のわが目を恥じ入り、忸怩たる思いを抱く。

 さて、「NEWS23」は駄本を作った責任を問うわけではなく、珍しい病とたたかう姿を紹介した。闘病は大変なことだから、心から声援を送りたい。

 ただ、株式会社金曜日時代に既存の労組を脱退して第2組合を作ったことや昼夜兼行で仕事を完遂した事務職社員に会社がわずかばかりの報奨金を出すことについて「私たちも頑張っているのに」という趣旨で反対したことなどは一切触れていない。闘病の話の前ではちっぽけな話なのだろう。

 かつての彼女の同僚たちはどんな思いでこの番組を見ただろう(見ていない?)。新聞やテレビで人物を紹介する際その人のどの部分に焦点を当てるか。取り上げ方が変われば、印象はがらっと変わる。人物紹介の怖さがここにある。