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「ゆとり教育」という名の下でも地頭のいい子供は自分で学力を伸ばしていくことができたが、普通以下の成績の子供は落ちこぼされていった。数年前に東京の下町の公立小中学生たちに接する機会が半年ほどあり、この時に感じていたことである。
例えば、中学3年になっても英語の筆記体が書けない。それもそのはず、学校で教わっていないのである。筆記体は単語を書いて覚える際に効果を発揮する。書けないでは済まない問題である。
彼ら彼女らから「教科書が最後まで終わらなかった」と何度か聞いて、私は二の句が継げなかった。
「ゆとり教育」をしている場合ではなかったのだ。学校現場の状況をよく分かっている公立小中学校の教師が自分の子供を塾に通わせているのも当然である。
それにしても、30年ほど前は「詰め込み教育」がやり玉に挙がり、今回はその対極にある「ゆとり教育」が批判されている。そのたびに右往左往させられ、弊害を押しつけられるのは、普通以下の成績の子供たちである。
極端な話、放っておいても学力を伸ばせる子供は放っておいていい。問題は普通以下の成績の子供たちの底上げだ。大多数を形成する彼ら彼女らの教育は、日本の国力につながる問題である。