ニシノを取るか私を取るかと社員に迫ったのは、元朝日新聞編集委員の本多勝一さんだった。『週刊金曜日』編集部時代のことである。

 ニシノのせいで(精神的に参ってしまって)原稿が書けなくなったなどと泣き言を訴える文章(原稿用紙換算で確か50枚くらい)を書いて、社員に配布したのだ。

 この話を小学2年からの友人・川崎にしたところ、笑い出した。

「たかがニシノ相手にそこまで? アホやなぁ」

 全くその通りである。昔からの友人たちは私をよく知っている。だからこそ、こんなくだらない男相手に真正面から論争した本多さんは救いようがないということになる。

 涙の本多原稿、どこかで公表しようっと。PDFファイルにしてダウンロードできるようにするか、私のお客様だけにプレゼント(?)するか。もちろん笑いを共有するのが目的である。