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 不毛な論争だ。『週刊文春』11月13日号の<本多勝一×藤岡信勝公開誌上激突「南京30万人大虐殺」の真実>である。

 本多氏が何かの出典をもとに「30万人」と記したことに藤岡氏がかみついた。本多氏は正確な数字は分からないと注釈を入れている。

 1万人でも5000人でも虐殺は虐殺であり、何も南京だけで起きたものではない。義父は中国の桟橋で中国人たちの首を切り落とす日本兵の蛮行を見ている。人斬り桟橋と言われていたと私は義父から聞いた記憶がある。

 南京虐殺に関わったのは福島県で編成された会津六十五連隊だった。いわき市在住の研究者・小野さんの多大なご協力を得て取材に歩き回り、南京攻略と会津六十五連隊という連載を『毎日新聞』福島版に書いた。

 ひどいことをしたのは間違いない。正確に数えられないのだから、人数の論争は不毛である。