突然こみ上げてきて参った。『さようならと言ってなかった』(猪瀬直樹・マガジンハウス)である。日垣親分の課題図書でなければ手に取ることはなかっただろう。
無情というか神は死んだというか、こんな仕打ちがあるのかというか。
夫を好きで好きでどうしようもなく好きで、夫を信頼しきった妻と、その夫本人の物語である。
うらやましいなぁ。「愛する」ばかりで「愛される」経験が少ない私は、猪瀬さんがうらやましい。
週刊誌の記事をふと思い出す。こんな素晴らしい妻に恵まれた夫は、慢心しなかったのだろうか。いや、慢心があったから「わが愛 わが罪」という副題をつけたのだろうか。
猪瀬さんが初めての単行本を出版した時の妻ゆり子さんの仕草を猪瀬さんは一文で表現した。出版をこころから喜び、本を出した夫を敬愛し、夫が書いた本を慈しむ、純白の愛がある。
私も本を何冊か出したけれど、こんな光景は一度もなかったぞ。
猪瀬さんがどれほど恵まれていたか本当によく分かる。それだけに喪失感の大きさも。
無情というか神は死んだというか、こんな仕打ちがあるのかというか。
夫を好きで好きでどうしようもなく好きで、夫を信頼しきった妻と、その夫本人の物語である。
うらやましいなぁ。「愛する」ばかりで「愛される」経験が少ない私は、猪瀬さんがうらやましい。
週刊誌の記事をふと思い出す。こんな素晴らしい妻に恵まれた夫は、慢心しなかったのだろうか。いや、慢心があったから「わが愛 わが罪」という副題をつけたのだろうか。
猪瀬さんが初めての単行本を出版した時の妻ゆり子さんの仕草を猪瀬さんは一文で表現した。出版をこころから喜び、本を出した夫を敬愛し、夫が書いた本を慈しむ、純白の愛がある。
私も本を何冊か出したけれど、こんな光景は一度もなかったぞ。
猪瀬さんがどれほど恵まれていたか本当によく分かる。それだけに喪失感の大きさも。