オムライスが自慢だという店で昼飯を食べた。なかなか独創的なオムライスではある。が、これがいいのか普通なのかよくないのか、判断しかねた。自慢という割には、うーむ。かといって私の舌が優秀だとは思っていない。

 ところが、あるもので判断できた。食後に出てきたアイスコーヒーである。私はお酒を飲まない分コーヒーだけは毎日よく飲んでいるので、味の判断がそこそこできる。

 オムライスが自慢の店のアイスコーヒーは実にまずかった。紙パックにでも入った出来合いのアイスコーヒーに氷を落としたに過ぎない。

 ここで思った。いやしくも味で勝負している飲食店がコーヒーで手抜きをするのか、と。料理人が職人意識や矜持を持っていたら、コーヒーであっても手抜きを許せないはずだ。

 ということで、私が判断を保留したオムライスは、私の舌の「?」が正しいと結論づけた。

 夜はフランス料理をやっているという。昼飯でさえ完璧ではない店のフランス料理を食べる気にならない。神は細部に宿る。