電通の女性社員の自殺を思う。防ぐ方法はなかったのか、と。

 もしかすると、あったかもしれない。いや、あったと言ってしまおう。

 逃げる。すなわち辞める道があったのではないか。

 彼女はまだ若い。頭がいいし、美しいし、転職先はいくらでもあっただろう、転職する気になっていれば。とりあえず退社する手もあったのではないか。

 昔は根性論が跋扈していたが、今の時代は違う。

 苦しくて苦しくてどうしようもない職場に命を削って我慢すべきではない。撤退するが勝ちなのである。三十六計逃げるにしかずという兵法戦術をすべての人が常識としておきたい。

 せめてもの教訓である。