カルビーが在宅勤務を推進している。これは正しい。というか、遅いくらいだ。外出する用事がない日は在宅勤務をしている私にしてみると、ようやく企業が在宅勤務の良さに気づいたか、と思うわけである。

 特に大都市圏では在宅勤務の効果は大きい。その理由は通勤電車に乗らずに済むことにある。満員のすし詰め電車に好んで乗るのは痴漢かスリくらいだろう。ヘトヘトに疲れるし、時間の無駄である。

 私の場合、自宅を出て最寄り駅まで歩き、東京駅に着までにかかる時間は90分くらいになる。往復3時間である。交通費は往復で2300円くらいか。

 在宅勤務なら起きて朝飯を食べてすぐに仕事に取りかかることができる。肉体の疲れがないから、私は夜も仕事をしている。つまり朝から夜まで仕事ができるのだ。交通費がかからないのもいい。

 会社に行かなければ仕事にならない場合は仕方ない。しかし、そうでない仕事の場合は在宅勤務がいい。「在宅」といっても自宅に限ると脳みそが動かなくなるから、近所の喫茶店などはアリにしておくのが正しい。喫茶店に向かって適度に歩くことや場所を変えることが脳みそを刺激するというのが私の経験からの実感である。

 いま思い出した。在宅勤務が増えるとトフラーの『第三の波』が予言していたような気がする。国語教師アベケンの勧めで高校2年の時に読んで「理想だなぁ」と思った記憶がある。自分がやってみるとやっぱり妥当な仕事環境だった。

 仕事の効率を上げる最善の策ではないだろうか。