伊勢丹新宿店の代表電話に問い合わせた。

「食品フロアのフードコレクションに森彦は今年出店してないんですか」

 落ち着いた感じの女性が対応する。「少々お待ちください」

 待ったのは5秒くらいか。「申し訳ありません。今年のフードコレクションには」と言いかけて、「コーヒー豆を担当しているグロッサリーにも確認してみます」で電話が保留。数秒後に「申し訳ありません。いま確認中ですので、もう少しお待ちいただけますか」でまた保留。数秒後に「グロッサリーでは扱っていないようです。本当に申し訳ありません」。

 てきぱきというか間髪入れずというか、感嘆した。単なる電話交換手ではないな。そもそも電話交換手なのか。伊勢丹新宿店の代表電話に出るのは誰だ。

 電話の問い合わせにこれほど迅速かつ丁寧に対応するのが伊勢丹なのか。だとしたらサービス業の鏡だし、「さすが伊勢丹やっぱり伊勢丹」という私がつくった格言を進呈しよう。

 これまで伊勢丹に何の感慨も持っていなかった。しかし1分足らずの電話で私は伊勢丹に魅了された。すごい営業である。今度伊勢丹新宿店に行ってみようではないか。

 新宿といえばヨドバシカメラとマップカメラ、紀伊國屋書店を視察するのが私の基本である。これからは伊勢丹新宿店を加え、サービスを見てみよう。

 高島屋やそごうなどほかの百貨店はこの程度の対応をしているのかという興味がわいてきた。同じ質問を投げかけて比べてみるのも手ではあるな。誰か私の代わりにやってくれ。