おきなわマラソンを走っていたランナーが救急車で運ばれ、意識不明のまま亡くなった。70歳だという。沖縄在住の私の仕事仲間から聞いた。

 そうかー。亡くなったか。同じランナーとしてお悔やみ申し上げるしかないのだが、案外いい死に方ではないか。

 準備期間があるという点では余命幾ばくもないがん宣告を受けるのが一番いいけれど、突然死ぬのも悪くない。私はランニングしながら「このまま心臓が止まってもいいな」と思うことがある。

 男の理想の死に場所は一般的に「腹上」だが、男に突然死なれた女性が虎馬に苦しみそうだから、そこは避けたい。

 となるとランニング中の心筋梗塞は理想ではないか。死ぬほどの激痛が走るようだが、死ぬのだからよしとするか。というわけで、突然死目指してランニングに没頭した結果、心肺機能も脚力も向上してしまうのが人間だったりする。