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 石牟礼道子さんは『週刊金曜日』編集委員だった。石牟礼さんや井上ひさしさんは編集委員だったのに誌面に一度も登場しなかった。井上ひさしさんが登場しない理由として、盟友の大江健三郎さんを本多勝一さんが批判していることを手紙か何かに書いてきたと記憶する。

 石牟礼さんが登場しなかったのもそういうことなのかどうか分からないが、編集委員と編集部員の関係でありながら完全に無関係だった。なぜ編集委員になったのか、和多田さんの上手な誘導があったのだろうけれど、本当の話は分からないまま終わった。

 その石牟礼さんの世界的な文学『苦界浄土』を読まねば読まねばと思いながら未だに買ってさえいない。時々思い出してはアマゾンで注文するかなと考え、しかしこれ以上積ん読本を増やしたら山崩れを起こすだけだというためらいから、控えてきた。

 そんなところにこの訃報だ。こういう波に乗りたくないのだが、いま乗らなくていつ乗るのか、ということだな。私の友人たちはとっくの昔に読み終えていたりするので、「まだ読んでないのか?! うそだろ?!」と笑われそうで恥ずかしいのだが、せめて注文だけでもするか。