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『毎日新聞』の沖縄報道は質量ともに安定していないというより低い。3月25日付朝刊(東京本社版)3面に「沖縄慰霊塔 遺骨調査へ」という記事に添えられた写真は誰が見ても「魂魄の塔」であるにもかかわらず「沖縄戦戦没者の遺骨が納められていた慰霊塔」という説明文だ。

 散骨する遺骨を集めて1946年2月に建立された。約3万5000柱あったが、国立沖縄戦没者墓苑に移された=『沖縄コンパクト辞典』(琉球新報社)参照。

 3万5000柱という数は県内最大で、「平和の礎」ができるまではこの「魂魄の塔」に大勢の県民が6月23日に訪れて花や線香などを手向けた。「うちかび」というあの世で使うお金を燃やしている遺族もいた。

 沖縄県内の全自治体に慰霊塔がある中で「魂魄の塔」はその代表という位置づけだ。そんな塔を「沖縄戦戦没者の遺骨が納められていた慰霊塔」はないだろう。むろん間違いではないが、魂魄の塔の写真を使うのなら、これでは全く血が通っていない。「沖縄を代表する慰霊塔『魂魄の塔』には3万を超える遺骨があった」や「3万超の遺骨を納めた沖縄を代表する慰霊塔の『魂魄の塔』」などと書くことができなかったのか。