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 私が駆けつけたところで屁の突っ張りにもならないが、枯れ木も山の賑わいである。

 ニコンのカメラをぶら下げた人が大勢来ていて、私も負けじとキーミッション170をぶら下げる。ニコンのカメラは新聞記者時代に使ったのがニューFM2。これは機械式だったので雪山遭難の取材現場でもふつうに動いた。手がかじかんでボールペンを握るのに苦戦したけれど、カメラは全く問題なかった。安達太良山の山開きで写真を撮って下山する際に雪解け泥の中で滑って転び、カメラは泥をかぶったが無事だった。ニコンのカメラは強いという印象を得たから信頼している。

 そのあとフィルムカメラの生産をほぼやめると聞いてF100を慌てて買った。ニューFM2とF100は札幌在住の舎弟2号カメラ女子に貸してある。

 というわけで私はニコン派である。近年の低迷ぶりを心配していた。そこに起死回生のZシリーズを持ってきた。レンズ内径55ミリ、フランジバック16ミリという新マウントはSラインレンズを備えることですさまじい解像度を発揮することが分かった。これについては別途書く。

 さて。入場するところでメッセージを書いてと言われて紙を渡された。あとで社員が読むそうな。ざっと見てみると大半が褒めたり激励したりである。私も「ついにやった。うれしくてうれしくて」と書いた。

 そのあと反省した。私がニコンの社員なら褒められたいとは全く思わない。批判を知りたい。欠点を知りたい。厳しい意見がほしい。そこに成長の芽があるからだ。

 来年以降もこういう集会をやるなら、来場者に「褒めないでください」と伝えよう。自信があれば批判ほどありがたいものはない。