何か胸に微妙な差し込みがあるので悔しくなって10キロ走った。念のために免許証を持って。

 今までは身元を示すものを何も持たずにランニングしてきた。一人暮らしの私がランニング中に死んで帰宅しなくても、気づく人がいない(笑い)。

 死んだ私を前に警察官が腕組みしてつぶやく。

「こいつ誰やねん」(なぜか大阪弁)

「生ゴミの日にこっそり出しとくか」

 そうしてもらえると本望なのだが、現実はそうはいかない。というわけで免許証をポケットに入れることにしたのである。