クレド仲間に勧められて買って読んだ『他力』(五木寛之・講談社文庫)。今ごろ読むのかと笑われるかもしれないが、今の私の考えを援護してもらうために引用したいドンピシャリの文章を見つけて「おお」と唸った。読書の神様がいるとすれば(絶対にいないけどね)、思し召しだろう。

 帯には《困難な時代を生きる100のヒント》と惹句があって、さらさらっと読み進むことができそうに見えるが、実際は五木さんが「考えてみろ」と投げかけてくるものが100あるから、さらさらっとはいかない。ヒントはヒントでも考えるヒントだ。

 アマゾンで買ったこの文庫本、2018年1月9日の24刷だった。日本の古典的宗教家の思想を解きほぐした本にしては予想以上に売れている。もしかすると日本人は自分に都合のいい「他力」が好きなのかもしれないと思ってしまうのは私の“斜視”ゆえか。