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 おおおー。出題者の魂を見た思いがした。出題者の「小説を舐めるなよ」という怒りが聞こえてきそうだ。最後のセンター試験の最後の国語の最後の小説は何と原民喜ではないか。やったなぁ。やりおった。ほんまようやった。

 選択肢もよく練られていて、これで思考能力を試すことができないわけがない。

 当てずっぽうで解答しても20パーセント得点できるという批判が当初あったけれど、20パーセント程度得点したところでどこにも合格できんっちゅうの。

 考える力を養うのは大学入試で制御できるものではないし、どうしても記述式に固執するなら2次試験で課せばいい。私大なら自分の大学でそうすればいい。

 国の試験制度を検討しているという大谷大学の教授が「最近の大学生はノートの取り方を知らない」と嘆いていたけれど、出題方式を変えればノートの取り方が上手になるのか? 小説をやめればメモを取る力がつくのか? 

 そもそも本や新聞を読まない人間が増えている影響ではないのか。あるいはネット時代の弊害ではないのか。文字を書く機会が激減していることが影響していないか。

 記述式問題を課したとことで採点基準が絶対に必要で、なぜなら採点者によってばらつきが出たら揉めること必定だから(笑い)。どこかの大学の先生が「こちらが考えてもいないような解答を期待したい」みたいなことを語っていたけれど、それ、どうやって採点するんだ? 採点に恣意が入ってはいけないことくらい分かるだろうに。最終的に「選択肢問題がいいね」に落ち着く。

 たかだか試験にそこまで期待すること自体が間違っている。