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 読売文学賞を受賞した『評伝 石牟礼道子』が早くも新潮文庫になった。数年前から興味を持ってきたものの分厚いので後回しにしてきた池澤夏樹編集世界文学全集『苦界浄土』と併せて読めと言われているような気がする。

『苦界浄土』はれっきとした日本文学であるにもかかわらず池澤夏樹さんの判断で河出書房新社の世界文学全集に唯一入れられた。そういう小説だと知って慌てて買ったけれど、ほかの本を読むことができなくなるので積ん読本にしてきたのに。

『評伝 石牟礼道子』を書いた米本浩二さんの経歴を見て驚いたのは、私と重なる場所が3つあるからだ。1つは生まれたのが同じ徳島県であること。2つめは同じ大学。3つめは、就職したのが同じ会社だった。私の2歳上なので、どこかですれ違っている可能性がないわけではない。

 私のような外道と異なり、米本さんは恐らく大学を4年で卒業しただろうし(私は6年かかった)、今も毎日新聞社で記者を続けている(私はとっくの昔に中退)。まばゆいばかりの王道を歩いている人なのだった。

『評伝 石牟礼道子』が『苦界浄土』を読む際の船頭になることを期待して、まずは1ページ。