編集者から集中力の本を書いてほしいと求められ、こんな題名の本を書いたのはさすが森先生というほかない。しかし、一見すると正しそうなことを「いや、ほんまにそうか?」と疑うのは誰でもふだん一瞬やっているはずで、森先生はそこからどんどん追究していくからすごい。

 大変共感したのはこれ。《発想は、集中している時間には生まれない》=39ページ

 私は仕事の原稿を書いたあとや書いている途中でランニングをするようにしている。不思議なことに原稿で加筆修正すべき部分がひょいと浮かぶことが何度もあるからだ。

 取りかかっているものについて「あっ!」と何かが浮かぶのはパソコンに向かっていないときだ。これはもう100パーセントそうなのである。頭の中がアイドリング状態なのか、あるテーマを泳がすというのか転がすというのか、「あっ!」はパソコンの前では起きない。なので筆記具を持ち歩き、「あつ!」のたびに単語を1つか2つ書く。そうすればあとで思い出すからだ。困るのは寝ているときで、「これは絶対に忘れるわけがない」と思うのだが、100パーセント忘れている(笑い)。

 ただし、パソコンで気合いを入れて原稿をガシガシ打っているときはLINEやフェイスブックの着信音を消すことにしているし、LINEやフェイスブックメッセンジャーも見ない。作業を中断させられるからだ。必死こいて作業をしているときにそういうのを見ると頭の弱い私は作業が止まってしまって、「えーっと何だっけ? どこからだっけ?」となる。凡人のせめてものテーコーであるな。