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 テレビ番組を見た人たちがその内容を本気にしてSNSで批判し、それがきっかけで若い女性が死に追いやられた。痛ましい。

 SNS時代ならではの事件だろうけれど、問題はそこではない。テレビ番組の見方が問題なのである。民放のこの手の番組は創作であることを中学生くらいまでの間に知るべきである。明石家さんまが女性たちと話す『恋のから騒ぎ』(だっけ?)にしても盛っているなぁと、受けてなんぼの世界やなと、そういう見方を普通すると思うのだが、真面目に見てしまう人が一定数いるのである。

 そこを広く知らせるべきではないか。あの手の番組は創作だと。

 書いていて思いだした。『週刊金曜日』編集部にどこか外国のテレビ局が来てカメラを回した。編集というのは実に地味な仕事で、動きがない。彼らは明らかに困っていた。たまたま近くにいた私はサオちゃんに声をかけ、進行表だか何だかを一緒に見ながら打ち合わせをしてみせた。カメラがわれわれをすぐに捉えて、カメラの機械音が聞こえてきた。これで少しは動きがある映像を撮れたかなと思いながらも、カメラが寄ってくるものだから笑いをこらえるために不相応な必死の顔になってしまった。

 このようにカメラが回っていると人間はサービスしてしまうのである。

 私が『太陽にほえろ!』が死ぬほど好きだったのに警察官にならなかったのは、「テレビはつくりもん」という目で見ていたからである。でも、竜雷太演じるゴリさんには心底憧れたぞ。

 話がそれた。

 テレビは演出がつきものだ。私とサオちゃんがどこかの外国人のために打ち合わせをしてあげたのも自主的な演出なのである。そういうことを常識として知らないといけない。