41歳の主婦が銀行でパートを始め、お客さんのお金に手を付けて、狂っていく。複数の主題が織り成す長編小説で、柴田錬三郎賞を受賞した。角田光代さんの小説を読んだのはこれが初めて。数年前に勧められて本は買ってあったのだが、ぎっちり詰まった読書計画の隙間に押し込んでようやく読み終えた。めちゃくちゃ面白いという月並みな感想をまず書いておく。

 主題を思いつくままに挙げてみると、
・お金
・若い男
・夫婦関係
・女友達

 破滅に向かって速度を上げる終盤は本から目を離せなくなった。角田さんうまいなぁ(ってお前は何様じゃ)。

 この本を勧めてくれたのはチャーミングな知子ちゃんだ。女性心理について聞いていたとき挙げてくれたのがこの小説で、なるほど女性心理が細やかに描かれていて、がさつ大王の私でも理解できるところと首を傾げてしまうところがあった。この小説を読み終えても女性は依然として難しい生き物だが、だから小説になるのだなぁ。