歴史に残る著名人の痛そうな死に方や苦しそうな死に方、悲惨な死に方が目立った。上巻は10代から55歳で亡くなった人、例えば森蘭丸やジャンヌダルクから夏目雅子、吉展ちゃん事件の小原保、アベベ、張作霖など計324人を取り上げた。日本史や世界史に出てくる人が多いのでその分野が好きな人にはたまらないだろう。

 私が小躍りしたのは山口良忠という名前を知ったことである。今ならネットで調べればすぐに出てくるのかも知れないが、事態は有名なのに名前は知られていない。闇米を拒否して栄養失調で亡くなった東京地裁判事である。長年敬意を抱いてきた。佐賀県の出身で、地元の役場のサイトで顕彰されているほか関連書籍が数冊あることなどが分かった。

 話を戻すと、「病院で死ぬ」ことのない時代の今わの際は悶絶を伴う様子。そこから生を見ると、読む人によって感じるものはずいぶん異なるだろうけれど、いろいろな思いが浮かび上がってくる。各家庭に1冊(上中下の全3巻だが)置くべき本である。