日本学術会議の新会員6人の任命拒否問題について、「世間がわれわれに加勢しない」とか「回り回って自分たちの問題になり得るのに」とかいうぼやきが聞こえるのだが、世間に住む私に言わせるとそれは違う。

 学術会議に所属するような人たちは世間の先頭に立つ人たちであり、世間で起きる理不尽と闘ってくれる人たち、というのが世間(私)の持つ印象なのである。例えればウルトラセブンなのだ(ウルトラマンでもいいぞ)。ウルトラセブンが怪獣に負けているからといって丸腰の私たち一般市民が前に出て怪獣と闘うのはちと勘弁していただきたい。

 学術会議に所属するような人たちはそういう期待を背負っているのである。こういう人たちは理不尽と闘うことが自分の仕事に直結していて、あとで論文を書いたり本を出したりできる。この点が世間の私とは全く異なるところだ。私が学術会議の問題に関わっても仕事とつながらない。そもそも自分の目の前の生活以外を気にかける余裕も知識も体力も時間もない。任命拒否された6人を応援したくても世間が何もできないのはそういうことだ。世間が冷たいのでは決してない。

 学術会議に限らない。報道機関も同じである。ウルトラセブン(ウルトラマンでもい、あ、しつこい?)なのだから。そこを自覚して、跋扈する“怪獣”を退治してほしい。