熱い熱い熱い。本書は記者の成長物語として読むことができるし、これから警察取材をする新人記者向けのヒントとして読むこともできる。全編熱い。

 驚いたのは支局勤務時代に運転手付きの車で取材先を回っていたことだ。昔からNHKの取材は贅沢だと言われていたが、地方でも! 今もNHK記者はそんな贅沢なことをしているのだろうか。私の福島時代、自分のポンコツ車で回っていたのに。NHKに言い分はあるだろうけれど、毎日新聞の記者が聞いたら目を剥く話だ。

 もう1つ驚いたのは、相澤さんが徳島局にいたという話だ。今の知事・飯泉さんの知事選出馬について《最後まで「出ない」と言いながら、さも県民に推されたから出ることにしたという、あの猿芝居》と一刀両断にした。そうか、飯泉さんは猿だったのか。そんな飯泉さんを持ち上げて、私の高校の同級生は県庁で出世しているのだが。

 面白かったのは徳島局の記者グループとカメラマングループの秋田町での乱闘である。やるなぁ。みんな血の気が多い(笑い)。

 相澤さんはNHKを辞め、今は大阪日日新聞の編集局長と記者という肩書きを背負っている。大阪日日新聞の宣伝効果は大きい。経営者が相澤さんをどう活用していくかが今後の見どころ(?)の1つだろう。

 相澤さんの熱は大阪読売・黒田清さんの熱に共通する高温だ。こういう本が記者志望者を増やすのだと思う。