5月17日は車谷長吉さんの飆風(ひょうふう)忌である。

 先日たまたま読んだ『週刊現代』に高橋順子さんのインタビューが載っていて、これから車谷さんの全集に取り組むという話だった。全集は3巻まで出版されているので、第4巻である。車谷さんらしい筆禍を招いた数々の小説が積み残されているらしい。関係者の了解を取って出版できるのは高橋順子さんしかいない。

 確か4年後に姫路文学館で車谷長吉展が開かれる。それをメドに出版にこぎつく計画なのかもしれない。車谷長吉命の読者には待ち遠しい。

 代表作『赤目』は年中持ち歩き、爪を立てて読んだ。読むたびに目から血が迸った。『三笠山』の救いのなさに私は救われた。姫路市にある生家の前の狭い道を何度も言ったり来たりしたのはストーカーと言うべきかもしれない。車谷さんが散歩した東京の根津神社を一時期死ぬほど通ったのもストーカー的かもしれない。

 というわけで、飆風忌である。