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 蕎麦屋の蕎麦が少ないのが私の不満だった。何年か前にべらぼうな分量がある「富士山盛り」の味奈登庵を知り、一時期は毎日のように食べていた。

 しかし最近の私の行動範囲に味奈登庵がない。困ったなぁと思っていたところ、偶然入った新宿京王モールの嵯峨谷という蕎麦屋が大当たりだった。十割蕎麦を出す。

 しかも、である。毎月500円払えば、かき揚げと大盛りを追加料金なしで1日2回まで追加できるサービスがある。

 東京に出る用事があったので、ひと駅歩いて嵯峨谷に行った。

 かき揚げ丼と蕎麦のセットに、250グラムの蕎麦を追加して、さぁ食うぞ。店の人に「大丈夫ですか」と心配されたのは私の外観がショボいからだろう。痩せの大食いと言うではないか。

 ズズズズッと啜って、ムシャムシャ食った。あと250グラムは食えたなぁ。

 蕎麦の何がいいって、ズズズズッという音がいい。「よっ、江戸っ子だねぇ」という感じ。鼻の下に手のひらを持って行って「キーッ。てやんでぃ」と意味不明の見得を切りたくなるのだが、どんどん阿呆がバレるのでこの話はおしまい。

 それにしても嵯峨谷の蕎麦はうまい。新型コロナの影響で10店舗の半分を閉じたそうだが、嵯峨谷がんばれ。キーッ。